喜の感情だけが抜ける

医療

頭の中はパンク状態

面白くないことが起こると、人は感情を失います。ことさら顕著なのは、笑顔がなくなることです。会社の同僚や部下が、おかしいなと感じ始めるきっかけになるのが、この笑顔が消えることです。これは、自分でも気づきやすいうつ病の症状で、いわゆるプチうつと呼ばれるような段階でも見受けられます。たとえ、笑顔が消えたとしても、その原因を自分でわかっていれば対処でき、とにかくその都度、気になったことを吐き出していけば、深刻な状態に陥ることはありません。問題は、吐き出すことも出来ず、自分を表現できないまま笑顔を失った人たちです。もし、身近に相談できる人がいなければ、医師に相談します。そんなことで病院に行ってもいいのかと、うつの人ほど考えがちですが、喜びを感じられなくなると同時に自己否定がはじまるケースも多いです。うつ病には、極端なマイナス思考という症状があります。心身ともにわけもない不調を感じるだけでなく、不調の原因はすべて自分にあると考えはじめます。この自己否定というのも典型的な症状です。時間をかけてカウンセリングしてくれる医師はありがたい存在ですし、一般人と違い守秘義務もあるので外部に話した内容が漏れることもありません。欧米ではカウンセリングを受けるのは日常的なことです。今、特別気になる症状がなくても、精神科や心療内科のかかりつけ医をみつけておくことは、精神衛生上、画期的なことです。抑うつ状態になると、将来のことや自分の生きている価値など、結論がなかなか出てこないことばかりを繰り返し考えては、また、疲れてしまうというマイナスの連鎖が起こってしまいます。この状態が続くと、うつ病を発症することがほとんどです。カラダの筋肉というのは、疲れていると休むという機能を持ち合わせています。たとえば、全力で走り続けようとしても、乳酸がたまり筋肉が動かなくなってしまいます。この機能のおかげで、心臓や肺、そして筋肉も過度な負担を避けることができる仕組みです。一方で、神経には残念ながら疲れたら休むという機能はそなわっていません。それどころか神経は疲れているときほど、先々のことや難しいことを考えようとします。誰しも神経が疲れていない時には、楽しいことや気楽なことも考えることができ、直接自分に関係のないことでも楽しみにできます。一方で、神経が疲れてうつ病になってしまった時には、答えのない難しいことやしんどいことばかりをずっと考え続けてしまうのが特徴です。解き方のわからないテストをがんばって考え続け、長時間過ごしているような状態です。うつ病の人を励ましてはいけないとよく言われるのは、このようなことが頭の中でおきているからです。職場や周囲に笑顔が消えた人がいた場合、激励するよりも、話を聞いてあげたり、医療機関への受診を勧めたりすることが大事になります。

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